広島県日中親善協会

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第4回中国語教授法講演会の開催報告

 平成23年3月18日(金)広島修道大学郭春貴教授をお招きし,「日本における中国語教育の諸問題」(対日漢語教学的種種問題)と題する講演会を開催しました。郭教授の中国語教授法改革への熱意と豊富な経験,ユーモアにあふれた語り口に魅了されました。講演会には,県内で中国語教育にたずさわる先生方をはじめ,25名が参加されました。講義の要点は次のとおりです。

日本での中国語教育の問題点は次がある。①専門教員不足,②研究重視で教育への軽視,③教員養成機関の不足(養成課程は世界中で北京語言大学のみ)。④職業に対する誇りと自尊心が足りないこと。
日本人学習者の特徴に留意すること。①漢字が分かることの長所・短所を意識する,②発言を好まない,③聞き取り練習を重視しない。④日中両国語の音声的差異(日本語は声調がない,子音・母音が少ない,アクセントが前に来る等),⑤日中両国語の文法的差異(日本語はSOV,主語省略,代名詞・数詞をあまり使わない,接続語省略)等。
授業の成果は次の項目から判断できる。①クラスの雰囲気は楽しいか,②学生が続けて学習するか、あるいは留学を希望するか,③中国への関心をもつようになったか,④教師と学生の関係がよいか。成果を得るためには以下のようなことがプラスになりうる。①学生一人一人に気を配り,名前と顔を一致させる。②学生の目標にあった内容にし,実用的で簡潔な教材を選ぶ。③誉め・励ます。④適度な宿題を出す。宿題がないと授業で学んだことをすぐに忘れてしまう。社会人クラスも同様。⑤小テストを行って,学生に記憶させる。また,時事的な話題についても触れ,中国語に関係した経験も盛り込む。
しかしこれらは「調味料」であり,まずは授業の中身を充実させること。
レベルごとの重点項目としては,初級段階は正しい発音を定着させる必要がある。(ピンインを必ずマスターする。著名な言語学者・趙元任「一たび音を失えば,千古の恨みとなる」)中級は会話,上級は講読を中心とする。
日本における中国語教育の教師は、①中国語学だけではなく、日本語学、言語学,教育学,社会学,心理学などの総合的知識を持つべきである。中国人も専門の訓練・研究を経なければ、よい中国語教師にはなれない。②教育者であるとともに,中国文化の伝達者でもある。③学生や学習環境,社会や言語の変化に伴い、教育内容と方法を改善すべきである。④高い責任感、職業に対する誇りを持つべきである。

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by hiroshima-jc | 2011-12-27 17:35 | 中国語講座