広島県日中親善協会

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中国語教授法講演会(平成22年2月19日)開催報告

平成22年2月19日(金),県立広島大学の侯仁鋒教授をお招きし,中国語教授法講演会(中国語の教え方の講座)を開催しました。以下,講義内容の項目を紹介します。

[当日の教授内容]
○中国語は日本語より口の開け方が大きい。日本人学生の口を大きく開けさせることが大切である。あわせて大きな声で発音練習をするとよい。
○単母音は次のように説明するとよい。
 aは大きく(大),oは唇を丸く(円),eは舌を後ろに(後),iは口を横に広げて(咧),uは唇を突き出し(突),üは唇を丸めてすぼめる。(円+撮)
○二重母音は2つの母音を滑らかに移行することが大切。
○anとangは「案内」と「案外」の違い。日本語では次に続く音によって自然に区別されるだけだが,中国語では意味を区別する。
○有気音/無気音について
 日本語の清音(無声音)/濁音(有声音)の対立と,中国語の有気音(送気音)/無気音(不送気音)は違う概念である。
 日本語のた/だはローマ字でta/daと表記するが,中国語の他/搭のta/daとは表す音が異なる。これらの区別を明確にしないと,「肚子飽了」(duzi baole:おなかがすいた)と「兎子跑了」(tuzi paole:ウサギが逃げた)の区別ができなくなってしまう。(声調は省略)
○声調について,第三声は低く下げる部分が重要である。
○声調定着トレーニングとして,二字/三字熟語による方法が有効である。
 例)1声+1声(東京),1声+2声(中国),1声+3声(英語),1声+4声(中日),1声+軽声(先生)等,実際に使われる単語で様々なパターンを練習するとよい。
○シャドーイングが有効である。音声よりも若干遅れて同じ内容を繰り返す。簡単で短いものから始めて,次第に複雑で長いものにしていく。
(受講生の皆さんも,日本語のシャドーイングを1日に15分ほどするとよい)

○まとめ
・言語学習の3大要素は,音声・語彙・文法である。言語の本質は音声にある。
・発音の学習は無味乾燥なので適当にすませてしまいがち。学習者に発音の重要性を繰り返し強調しなければならない。
・反復練習が必要。発音の練習は運動と同じで,反復することによって身に付く。
・何度も繰り返して熟練することが大切。
・学習の過程は褒めることが第一。学習者の自信と興味をかき立てることが必要である。
・授業の準備を十分に行うこと。普段話している言葉には方言や方言音が紛れ込んでいるが,教室では使ってはいけない。
・日本における中国語教育の権威,輿水優氏の次の言葉を紹介する。
「発音を習得するには,多く聞き,多く模倣する以外に王道はない。そのために,声調,母音,子音のいずれにせよ,個別の練習をするよりも,発音練習に常用句を用いたドリルを工夫し,興味を維持して,反復できるようにするとよい。」
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by hiroshima-jc | 2010-03-18 09:18 | 中国語講座